ウリ科にも、塊根を持つ子が居るんです。


題名にも書いた通り、

【ウリ科にも、塊根を持つ子が居るんです。】

 

早速紹介していきましょうか。

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20200822 cissus tuberosa

シッサス・ツベローサは、塊根植物の概念を覆す性質の持ち主。

この子、伸ばしたツルの先に新たに塊根を作るのです。

通常実生でしか塊根は形成されませんが、子塊根(造語)を

自ら作る性質を持つのはなかなか珍しいですね。

 

 

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20200822 ibervillea tenuisecta

イベルビレア・テヌイセクタは、THEウリ科!といった葉を、

旺盛に伸ばし続けます。塊根の見た目は、フォッケア・エデュリス(火星人)

にとても似ています。休眠していたら、どっちか分からないですね。

 

 

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20200822 cissus trifoliata

シッサス・トリフォリアータは、塊根と言うより、塊茎でしょうか。

見ての通り、茎です。葉っぱが苺の葉のようで可愛いです。

 

 

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20200822 kedrostis gijef

ケドロスティス・ギエフ(ギジェフ)は、、、こちらも塊茎ですね。

葉っぱはニガウリの葉のようで面白いです。

確認のため、もう一度言いますが、茎です。

 

 

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20200822 coccinea trifoliata

コッキネア・トリフォリアータは、しっかりと塊根です。

お待たせしました、塊根です。葉っぱは1枚葉で、表面に微毛があります。

ウリ科っぽい特徴が多く詰まった子です。

 

 


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20200822 momordica rostrata

最後はドーンっとモモルディカ・ロストラータです。

でかいです。持った時に腰に負担が来る重さです。

あまりにも葉っぱがとっ散らかるので、支柱を立てました。

そしてこの子は女の子です。相手がいません。

 

※オス株をお持ちの方、いらっしゃいましたら、挿し木を

送ってください。収穫した種の半分とメスの挿し木を送ります。

ご連絡はインスタグラムメッセージへお願いします。

 

おそらくこの投稿を見て、ウリ科コーデックスかっこええ!となる方は、

いらっしゃらないと思いますが、いいのです。

彼らを表舞台にちょっとでも出すことが出来たのだから。

 

【登場植物】

1.cissus tuberosa(シッサス・ツベローサ)

  メキシコ/プエブラ州 原産 標高1500m前後の岩場に自生。

 

2.ibervillea tenuisecta(イベルビレア・テヌイセクタ)

  メキシコ~アメリカ 原産 

 

3.cissus trifoliata(シッサス・トリフォリアータ)

  アメリカ南部~メキシコ等

 

4.kedrostis gijef(ケドロスティス・ギエフ)

  南アフリカ共和国?(詳細不明)

 

5.coccinia trifoliata(コッキネア・トリフォリアータ)

  アフリカ等?(詳細不明)

 

6.momordica rostrata(モモルディカ・ロストラータ)

  ケニアウガンダ等 古株で30cmくらいになる。写真の2倍。

 

 

 

 

MAMMILLARIA'S CRYPTOCARPIC FRUIT




~自らが朽ち果てる時、若しくは命の危険を感じた時、

 新しい生命を産み落とすサボテンがある。~

 

サボテンの中でも種類の豊富な属であるマミラリア、

その中でも特に摩訶不思議な3株を今回の主役にします。

 

 

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20200627 mammillaria bertholdii ,above and side

マミラリア ベルトルディは上から見ても横から見ても、

誰もサボテンだと思わない見た目をしています。

特に現地では写真のように青々とした見た目で無く、

土にまみれて擬態しているかのような姿だそうです。

まるで、アリオカルプス属のような擬態の仕方です。

※そもそも擬態しているのか定かではないですが。

 

我が家には自根の写真の株と、接ぎの株がありますが、

接ぎの株は人工的で形が美しく無い為、今回は記載をしませんでした。

 

 

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20200627 mammillaria luethyi ,avobe and side

ルエッティもサボテンとは思えない見た目をしています。

私がこの植物を発見していたら、アレオーレの存在には

気が付いていないと思います。

※私が第一発見者場合、サボテンと気が付くまで

あと50年は要していたかもしれません。

 

 

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20200627 mammillaria hernandezii ,avobe and side

 今回紹介の3種の中でもようやく

見た目がサボテンらしい子が来ました。

アレオーレは、体面に沿って出す無数の刺が美しく

まるでヒマワリのような見た目です。

 

ベルトルディ・ルエッティ、ヘルナンデシー(※1)

これらのサボテンはcryptocarpicという特殊な生態を

持っており、種子を取り出すことは、難儀である。

 

これらの種の特徴として、一般的に取り蒔きが良いとされる

サボテンの播種だが種子形成から時間が経過した方が、

発芽率が上がるという事である。

 

通常であれば、受粉後体外にて果実を形成、

数か月経過後果実が割れ、種子があふれ出てくる。

 

それを彼らは(彼女ら?)、受粉後体内にて種子を形成する。

このとき果実は殆ど意味をなさず、

(仮に)種子膜を形成し、大切に何年間も体内にて

種子を熟成させるのである。

 

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20200528 mammillaria hernandezii ,seeds came out

 

上の写真は、5月28日に撮影したものだが、

種子膜(果実)が迫り出して来ている。

 

前日に大雨が降り、(ここからは推測です。)

大量に水を吸い、産み落とすなら今だと思ったのか?

一斉に(3鞘)迫り出してきました。

若しくは、大量の水で腐ると思ったのかもしれません。

 

上記にて※1とさせて頂いたのは、

朽ち果てるまで種子は取り出せないと思っていたが、

取り出せてしまった為。しかし種子採取後の体面は

穴が空いており、cryptocarpicの特徴が出ている。

 

最後になるが、私は実生が好きで自身の栽培している

株からとれた種子を播種する事は、大変嬉しいことである。

しかしながら、cryptocarpicの株に至っては、

出来れば種子を見たくないというのが本音である。

(それは朽ち果てた時見ることになるであろう)

 

※種によって原産地が伏せられている可能性が有る為、

今回は植物原産地情報を伏せます。

 

※今回cryptocarpicについて記事を書きましたが

私個人の見解も含まれております。ご了承ください。

実生っ子たちのその後・・・


GWはこのご時勢でどこへも行く事が出来ず、

ひたすら植物と向き合う時間となった。

 

ご飯・睡眠等以外は殆ど外に居た気がする・・・。

 

早速今までこのブログに登場させた

実生っ子たちのその後の様子を!

 

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20200510 pachycormus discolor

まずは、象の木。

こいつは序盤から脇芽を出して、

旺盛に育っていた一番元気な株。

しっかりと植物用ライトに当て、育てていたのに

何故かこいつだけ間延びしたような姿になってしまった。

 

ちなみに・・・一番背が低く、成長していないように

感じた子は、塊根部が一番デカかった。

所謂、アヒルの水かきタイプですな・・・

 

そしてこいつ。

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20200507 othonna clavifolia

前回投稿時に比べ、3~4枚プリプリの葉が増えている。

ほぼ毎日観察しているので、変化に全く気が付かなかったが、

ちゃんとこいつも成長しているんだと感じた。

最近は日中25度程度になる日もあり、冬型と言われている

オトンナにとっては、厳しい季節になってきた。

 

冬~GW前くらいまでは、直射日光に当てていたが、

調子悪そうな顔つきになってきたため、

半日陰(AMは直射・PMは半日陰)になるような

位置に引っ越ししたところ、写真のように

綺麗な青々とした緑になってくれた。

 

ラストは・・・

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20200510 welwitschia mirabilis

完全に双葉を追い越して、本葉が大きくなっている。

お母さんもきっと喜んでるよ。笑(前回記事ご参照ください。)

 

この夏でどれくらい大きくなってくれるか楽しみだ!

 

【今回の登場】

1.パキコルムス ディスカラー(pachycormus discolor/象の木)

  原産地:メキシコ ババカルフォルニア

 

2.オトンナ クラビフォリア(othonna clavifolia)

  原産地:アフリカ南西部 ナミビア

 

3.ウェルウィッチア ミラビリス(welwitschia mirabilis)

  原産地:アフリカ アンゴラ南部~ナミビア/ナミブ砂漠

 

 

 

奇想天外 実生①


今回は1科1属1種の奇想天外を紹介します。

 

こいつの何がすごいって・・・

双葉が出て本葉が出るのは皆さまご存知かと思いますが、

その本葉が永遠と伸び続けるまさに奇想天外な植物。

 

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20200328 welwitschia mirabilis

いつもの悪い癖だ。

種の時・蒔いた時の写真が一切残ってない・・・。笑

 

上の写真は蒔いてから約1ヶ月経過している(と思う)。

 

発芽は蒔いてから3日程度であったと記憶している。

それ以上時間が経つとカビが生えて溶けていった。

 

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20200413 welwitschia mirabilis

 

本葉が出てから2週間経過すると、葉も約1.5cm伸びている。

毎日見てると一切変化がないように見えるが、

こうして写真に残しておくと、伸びしろが分かるので面白い。

 

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20200421 welwitschia mirabilis

 

本葉が双葉に迫る勢いだ。

 

この写真を撮っている時、ああこれあれだな、

母親(双葉)が子供(本葉)に身長抜かされる時の

感じと似てるなぁと、思った。(なんだそれ。)

 

見ごたえのある株になるのは3年~5年以降なんだろうな。

 

枯らさないようにしっかり管理します!

 

 

登場植物:welwitschia mirabilis(和名:奇想天外)

原産地:アフリカ アンゴラ南部~ナミビア/ナミブ砂漠

 

 

クラビフォリア 実生①


今回はちょっと卵についてお話します。

え、卵って?と思った方いらっしゃると思います。

卵だけで伝わった方は、沼にハマった方かと・・・笑

 

独特のフォルムと可愛さから、

女性に特に人気と聞きます。

 

山木を購入してニヤニヤするのもよし、

自分で一から形を作っていくのもよし、

う~ん。どうしようとしばらく(5秒)悩みましたが、

1週間後には手元に種が届いておりました。

 

その時の写真を撮っておけばよかったと

いつも後悔するのですが、目の前に種があると

メネデールにつけて殺菌して・・・。

(写真撮り忘れの原因が分かりましたでしょうか?)

 

いつも写真は発芽後になってしまうのです。

 

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20200115 othonna clavifolia

上の写真は蒔いてから2~3日経過したものと記憶しています。

 

現地株のような卵が作りたく、試行錯誤・・・

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20200207 othonna clavifolia

発芽約1ヶ月で、遠目に見たらぷっくり。

でもなんか違うんだよな・・・。

 

そこで気が付いた、こいつは冬型だ。

蒔いてからここまで25度キープの温室内に居た。

なんてこったそんな簡単な事を忘れていた。

 

屋外雨ざらし環境へ置いてみた。

(真冬の為、2~3日段階を踏みました。)

 

途中の経過写真は有りませんが、

縦長びろ~んとした葉が、

日に日に丸くなってゆき・・・

 

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20200412 othonna clavifolia

完璧だ。卵が完成しました。

 

2月から屋外管理にしていたが、

殆ど水はあげてない。

 

他の塊根植物のように水切れたよ

ちょーだい!って状態になるまで一切あげない。

(パキポの感覚と近いかも?)

 

なので屋外管理にしてるけど、

雨が降りそうな日はあえてかからないようにしていました。

(先の雨ざらしという表現は間違い?)

 

これから夏を迎えるので、

しっかりと管理してまた更新出来るように

してあげないとなぁ・・・。

 

登場植物:othonna clavifolia

原産地:アフリカ南西部 ナミビア

 

 

 

 

 

象の木 実生②

 

花がらが付いたままの種を蒔いてから早1ヶ月・・・

天気も良いことだし、植え替えを敢行しました。

 

そう、全部ダメになる事が恐いから

3株のみにしたのだ。

 

植え替え前から株の根元が太っていたので、

淡い期待を胸に土を払い落すと・・・

 

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20200412 pachycormus discolor

 

うん。ちゃんと象の木してるじゃないか君たち!!

 

登場植物:pachycormus discolor (和名:象の木)

原産地:メキシコ ババカルフォルニア半島

 

 

象の木 実生①

 

 

発芽率が良いとされる象の木。

発芽してからが難しいといわれる象の木。

蒔いてから3日経たずにこの姿に!

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そしてその3日後・・・。

 

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1ヵ月も経てば・・・

 

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象の森っ!!!!!

パクチーの森っ!!!!!

 

登場植物:pachycormus discolor(和名:象の木)

原産地:メキシコ ババカルフォルニア